今回の記事では「クロスローラーベアリング」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
クロスローラーベアリングの種類
クロスローラーベアリングとは、高い剛性と高い精度が両立可能な特徴から医療機器や計測機器、ロボットの旋回部などに使用される産業用部品です。
基本的な使用方法や構成は変わりませんが、標準型以外に薄型、高剛性型、取り付け穴付きなどの種類から選択可能なメーカーもあります。
クロスローラーベアリングを製造するおすすめメーカー
クロスローラーベアリングを扱う主要メーカーは、約15社あります。その中でもおすすめのメーカーを製品とともに3社ご紹介します。
THK株式会社
THK株式会社は1971年創業の駆動機器を製造するメーカーです。LMガイドやボールねじなどを主力製品としています。特にLMガイドは世界シェア50%を超えており、高い精度を誇る製品を提供するメーカーとして有名です。
THKでは「クロスローラーリング」という商標でクロスローラーベアリングを販売しています。デメリットである組付け作業の難しさを軽減するために2022年8月内外輪一体形でありながら、性能面でも安定したRBU型を発表しました。さらに12月には産業用ロボットや工作機械向けに高剛性の3製品をラインナップに追加。続々と新製品を投入しています。
ミスミなどのECサイトでは2022年12月現在、予想納期が70日を超える製品もあり納期面はデメリットかもしれません。
日本トムソン株式会社(IKO)
日本トムソン株式会社は1950年創業の針状ころ軸受や直動案内機器を製造するメーカー。THKの創業者である寺町博氏が創立し、国内初のニードルベアリングを自社開発した企業です。
6種類のクロスローラーベアリングを製造しています。IKOは極小サイズの軸受製造を得意としており、製造ノウハウを生かした軸受幅5mmの超薄型クロスローラーベアリングもラインナップしています。また特殊表面処理仕様や直動案内型一体仕様などオーダー品に対応可能な点もメリットです。
ハイウィン株式会社(HIWIN)
ハイウィン株式会社は1999年創業の駆動機器を製造するメーカー。1989年に台湾で誕生したメーカーで神戸に100億円を投資し工場を建てるなど日本市場を本格的に狙っています。
ハイウィンでは7種類のクロスローラーベアリングを製造しています。価格面でメリットがあると言われるハイウィン製品ですが、2022年現在では部材の高騰などの影響もあってかTHK製品などと大きな差がなくなってきています。
クロスローラーベアリングの価格相場
クロスローラーベアリングの価格相場は数千円~数百万円。
- 標準型=6000円〜
- 内径900ミリを超えると100万円を超える製品も
※高剛性や薄型になると上記の1.5倍〜2倍ほどの価格帯
クロスローラーベアリングの選び方
クロスローラーベアリングのラインナップで比べると上記3社に大きな差はありません。
価格帯も2018年のレビューではハイウィンが安いという評価も付いていましたが、2022年現在は価格差が縮まっています。
国内メーカーでお探しの方は国内・海外でもシェア率が高いTHKで見積もりをして欠品中であれば他社国内メーカーで探してみるのがよいでしょう。
クロスローラーベアリングのまとめ
今回の記事ではクロスローラーベアリングについて解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- クロスローラーベアリングの主要メーカーは「THK」を筆頭に15社ほど
- クロスローラーベアリングの価格相場は、数千円~数百万円程度