今回の記事では「溶解炉(溶解設備)」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
溶解炉(溶解設備)の種類
溶解炉(溶解設備)とは、金属の溶解工程で使用する産業用の機械です。
分類としては大きく3つに分けられ、以下のような違いがあります。
①溶鉱炉:
鉄鉱石から銑鉄を製造する中核施設であり、「高炉」とも呼ばれます。
②コンバータ(転炉):
金属精錬専用の炉。銑鉄から炭素やリンなどの不純物を取り除くために使用されます。
③アーク炉(弧光炉/電弧炉):
アーク放電を利用した鉄鋼製造用の電気炉です。「製鋼用アーク炉」は、工業的に広く使用されています。
溶解炉(溶解設備)メーカー
溶解炉(溶解設備)を扱う主要メーカーは、約20社あります。各社ともに機械の特徴やメリット・デメリットがあります。
株式会社広築
出典:広築
1950年に設立された工業炉の専業メーカーです。
従来の炉建設技術に基づく鉄鋼関連の工業炉および移送装置から焼却炉等の新設など、環境設備関連の幅広い産業用炉を建設しています。
株式会社ヤマト
出典:Yamato
1993年創業の比較的新しいヒーター専門メーカーです。現在は「熱部門」および「環境部門」と2つの事業に注力しており、「炉」は同社の熱事業・鋳造関連機器として扱われています。
大型設備としての炉ではなく、小型炉をメインに扱っているのが特徴です。
株式会社タナベ
出典:Tanabe
株式会社タナベの創業は1982年で、同社は大型の工業炉など様々な炉を扱っています。
溶解炉(溶解設備)の価格相場
溶解炉(溶解設備)の価格相場は数百万~2,000万円程度です。
使用する目的や対象素材、あるいは原料によって価格にばらつきがあります。
- 小型でシンプルな目的であれば50~300万円程度
- 鉱石からの金属抽出や溶解炉のレベルになると、相場は1500~2,000万円程度
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溶解炉(溶解設備)の選び方
製造コストに基づいた溶解機の選び方が一番確かな方法です。
溶解速度が大きい場合は、大きなブロック金属を処理できる溶解機が必要です。小物でも、計画生産量により溶解機のサイズや周辺機器の台数が異なります。
また「型の大きさ」なども検討する必要があります。
溶解機の大きさが溶ける金属の種類や溶解方法と同じであれば、溶ける量に比例して大きくなり、価格も高くなります。
物が大きい場合は、当然その形状に合った型が必要となるため、有無にかかわらず大型機が必要になります。
ちなみに、金型サイズと全く同じサイズの物を作ることはできません。
金型の内壁から最低限必要な金型の「肉厚」があります。また、スプルーに必要なスペースも考慮する必要があります。
溶解炉(溶解設備)のまとめ
今回の記事では溶解炉(溶解設備)について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- 溶解炉(溶解設備)とは主に金属溶解の工程で使用する産業用の機器
- 「コンバータ炉」や「アーク炉」など、様々な種類がある
- 主要メーカーは「広築」を筆頭に3社ほど
- 溶解炉(溶解設備)の価格相場は、数百万円~2,000万円程度
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