超音波分散機(超音波ホモジナイザー)のおすすめメーカーと価格相場

超音波分散機の種類

超音波分散機とは、超音波を発生させて物質の分散を促し、均一化させる産業用の機械です。

分類としては大きく3つに分けられ、以下のような違いがあります。

小容量式超音波分散機:

小容量式超音波分散機とは0.1ml〜50ml程度の物質を分散・乳化処理するための装置です。

主に試験管やプレート、マイクロチューブなどの小さな容器に物質を入れて使用します。

研究所や実験室での使用に最適であり、コンパクトな設計で操作性も良いのが特徴です。

大容量式超音波分散機:

大容量式超音波分散機とは100ml〜4000ml程度の物質を乳化・分散処理するための装置です。

大量の物質を処理するため、高出力仕様かつ超音波振動を生み出す振動子が太い設計になっているのが特徴です。

試験室や研究室はもちろんのこと連続処理が可能なモデルも販売されており、生産向けとして使用することも可能です。

生産用多連式超音波分散機:

生産用多連式超音波分散機とは物質の乳化・分散処理を生産ラインとして導入可能な装置です。

処理物質を循環させる連続ホルダーを搭載しており、1個使用すれば1連式、2個使用すれば2連式となり処理容量によってホルダーを増やしていくことができます。

自動化により無人運転が可能であり、24時間稼働できる完全生産モデルとして各メーカーで導入されています。

超音波分散機を製造するおすすめメーカー

超音波分散機を扱う主要メーカーは、14社あります。

 

その中でもおすすめのメーカーを3社ご紹介します。

超音波工業株式会社

超音波工業株式会社は1956年創業の産業用超音波機器の設計から製造、販売まで手掛けるメーカーです。

半導体製造工程である集積回路内部の接続で使用する「超音波ワイヤボンダ」は国内で高いシェアを獲得しています。

国内の主要都市をはじめ、中国や台湾にも拠点を展開しています。

株式会社日本精機製作所

株式会社日本精機製作所は1957年創業の攪拌機器および各種超音波機器の設計から製造、販売まで手掛けるメーカーです。

超音波分散機では小容量式から生産用多連式まで幅広くラインナップされています。

官公庁や各大手メーカーとの取引実績も多数あり、超音波技術において高い評価を獲得しています。

三井電気精機株式会社

三井電気精機株式会社は1967年創業の理化学機器および研究試験機器関連設計から製造、販売まで手掛けるメーカーです。

超音波分散機は30年以上の販売実績があり、小容量式から生産用多連式まで用意されています。

顧客の要望を満たすオーダーメイドの販売も手掛けています。

超音波分散機の価格相場

超音波分散機の価格相場は5万円から1,000万円です。

実験用や研究用で少量サンプルの処理に適した小容量式であれば、5万円から50万円のコストで導入できます。

大容量式であれば外観寸法も大きくなり、高出力性能が必要なため50万円以上の導入コストがかかります。バッチ処理ではなく連続処理をしたければ専用部品が必要になるため、さらにコストが掛かります。

生産用多連式は500万以上のコストが必要であることを把握しておきましょう。

超音波分散機の選び方

処理する物質量を考慮して選定しましょう。

研究や試験的に処理するだけであれば導入コストが安い小容量式が最適です。コンパクトで簡単に操作できることから、初心者にも優しい仕様になっています。

研究向けでも大量に処理することも予想される場合は、大容量式を選定しておけば安心です。少量の処理はもちろんのことオプション部品を購入すれば連続処理することも可能なので、生産性を向上させたい場合にも対応できます。

生産ラインとして導入する場合は多連式を選定しましょう。

超音波分散機のまとめ

今回の記事では超音波分散機について紹介しました。

  • 超音波分散機(超音波ホモジナイザー)は、超音波を発生させて物質の分散を促し、均一化させる産業用の機械
  • 超音波工業株式会社を筆頭に主要メーカーは10数社ある
  • 価格相場は数百万円~(実験用・研究室用は除く)