今回の記事では「水分活性測定装置」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
水分活性測定装置の種類
水分活性測定装置とは、食品などの自由水(微生物が利用可能な水分)の含有量を測る機械です。分類としては大きく2つに分けられ、以下のような違いがあります。
①卓上型水分活性測定装置
卓上型水分活性測定装置は文字通り卓上で使用することを前提に作られている水分活性測定装置です。
ポータブル型と比較すると多機能なものがありますが、製品によってはスタンダードな機能しかないものもあります。
温度抑制機能がついており測定の正確さを保つものや、複数の検体を同時に測定可能なもの、PCと接続し測定結果を収集、管理が可能となっているものなどがあります。
②ポータブル型水分活性測定装置
ポータブル型水分活性測定装置は持ち運びに適しており、研究機関などではなく現場での使用を想定されている水分活性測定装置です。
測定結果を表示するだけのものから、測定結果を複数保存でき後にPCに繋ぎデータ管理が可能なもの、スマートフォンやタブレットPCと連携させ測定結果の表示、管理をするものなど様々な特徴の製品があります。
水分活性測定装置メーカー各社のメリット・デメリット
水分活性測定装置を扱う主要メーカーは、約20社あります。その中から、国内シェアの高い3社を機械の特徴やメリット・デメリットと合わせてご紹介します。
神栄テクノロジー株式会社
出典:神栄テクノロジー
1985年創業の神栄テクノロジーは温度センサーなどをはじめとした測定器を専門に扱う総合メーカーです。
同社の水分活性測定器「AwView」は、次世代型のポータブル水分活性測定装置です。スマートフォンやタブレットとのワイヤレス接続および端末上のアプリから測定結果を確認できるほか、アプリ上でレポートを作成可能。食品衛生法による測定方法に完全対応しており、精度や携帯性など様々な点で優れた商品を製造しています。
Rotoronic(ロトロニック)/ミッシェルジャパン株式会社
出典:ロトロニック
ロトロニック社は1965年創業のスイスに本社を置く測定機器を製造、販売する老舗メーカーです。
世界各地に拠点を持っており、現在は英国に本部を置くミッシェル社の傘下企業です。
日本では2017年よりミッシェルジャパンとして法人を立ち上げ、自社グループ内の製品を販売しています。
水分活性測定装置の価格相場
水分活性測定装置の価格相場は、10万円〜100万円程度です。
測定のみを行う製品であれば比較的低価格ですが、測定結果の記録やレポートの出力機能を有していたり、複数の検体を同時に測定可能であったりと、機能面が価格決定要因の一つです。
またPCや他端末との連携可否などによっても価格帯は大きく変わります。
水分活性測定装置の選び方
水分活性測定装置は、用途によって選び方が変わります。まず、次の2点は最初に考慮すべき点です。
- 現場で使用したり、持ち運びが必要な場合であればポータブル型。
- 研究機関などで固定の位置で使用する場合は卓上型。
次に、どのような機能が必要になるか?を検討し、仕様比較などでメーカーを絞っていくのが良いでしょう。
注意が必要なのは、サンプルカップなど消耗品が必要になる場合や、専用の試薬が必要な製品もある点です。
アフタフォローの充実性など含めて、製品やメーカー選定を行いましょう。
水分活性測定装置のまとめ
今回の記事では水分活性測定装置について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- 水分活性測定装置とは、食品などの自由水(微生物が利用可能な水分)の含有量を測る機械
- 卓上型とポータル型などの種類がある
- 主要メーカーは、神栄やロトロニックなど。ただし各々で得意分野(食品や医療)がある点は注意が必要
- 水分活性測定装置の価格相場は、10万円~100万円程度
■執筆担当者:KenOs 昼は自動車整備士、夜は覆面の執筆者、趣味はバイクという、ライター界きっての機械マニア。 そんな機械に囲まれた最高の生活を送っているが、そろそろお金と美女にも囲まれたい、バイクには乗れるが時代の波にももっと上手く乗りたい……といった悩みも。 |