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押出成形機の価格相場
押出成形機の価格相場は2500万円～4,000万円程度です。
小型設備であれば2500～3,000万円程度、大型でレンジの組み方やレイアウト、付属品との構成、メンテナンスのしやすさなどでは4,000万円ほどになります。
押出成形機の種類
押出成形機とは、プラスチック製パイプなどの成型工程で使用する産業用の機械です。
分類としては大きく3つに別けられ、以下のような違いがあります。
変形（異形）押出し
単純な円形や正方形の形状に加えて、字型（コ、ヨなど）のダイを使用した「変形（異形）押出し」は、複雑な形状のパイプや窓枠の成形に適しています。
押出し被膜（コーティング）
樹脂は、導体となるコア材料の外側に押し出し、コーティングすることができます。電線や光ファイバーなどの線材の製造に使用されます。
共押出し
個々の「ダイ」から2種類以上の樹脂を同時に押し出す成形方法です。例えば、シートベースとは異なる素材を「共押出し」で多層化することで、さまざまな機能を追加することができます。
「共押出し」は、耐食性のある建材の成形や、多層パイプ、多層フィルム、精密で高性能な医療用チューブの製造にも使用されています。
押出成形機メーカー各社のメリット・デメリット
押出成形機を扱う主要メーカーは、3社あります。
各社ともに機械の特徴やメリット・デメリットがあります。
芝浦機械株式会社
芝浦機械株式会社は創業1938年で、その押出（射出）成形機は、世界規模のソリューションビジネスを展開し、バリューチェーンとしては、自動車、航空機、情報通信、半導体など、時代の最先端を行くさまざまな産業の発展を積極的に支えています。
技術力や開発力には定評がありますが、医療・医薬などの小型の設備で複雑な形状のものは苦手なようです。
株式会社池貝
株式会社池貝は創業1949年で、単軸押出機の性能、操作性、経済性を徹底的に追求した高品質の汎用押出機を製造しています。その特徴は、汎用樹脂の一般押出成形に特化し、不規則な形状、チューブ、パイプ、フィルム、シート、ワイヤーコーティングなどのさまざまな成形品の製造機械メーカーです。
ものづくり創業時の挑戦精神は着実に進化していますが、残念ながら旋盤の技術の土台だけでは新しいフィールドへの参入に苦心している模様です。
株式会社マキノ
株式会社マキノは創業1947年で、ハニカム構造材料などのセラミック製品を真空および高圧で押し出せる成形機メーカーです。
ニーディング/バキューム/フォーミングユニットがモジュール化されており、必要な仕様に応じて組み合わせられます。
原材料接触部（各成形品の供給、ニーディング、ライナー、オーガー）には耐摩耗性に優れた素材を使用し、バレルとオーガーには冷却構造を採用。押出成形時の発熱を抑えています。またスクリーンの交換を容易にする油圧駆動システム（スクリーンチェンジャー）を装備できます。
破砕、ろ過、乾燥の分野で常に新しい技術の開発に挑戦していますが、この技術と押出成形装置のドッキングには課題があります。
押出成形機の選び方
スクラップをペレットに加工するだけの場合（一次加工）、一軸（1本のスクリュー）が選択されます。
添加剤や顔料を混合したペレットを製造するために十分な練り込みが必要な場合、または複数の樹脂を混合して原材料を製造する場合は、2本のスクリューで2軸を選択する必要があります。2本のスクリュー（2軸）は1本のスクリューよりもはるかに優れており、1軸よりも均一に分散します。複数のスクラップ、添加剤、顔料などの配合ノウハウに加え、納品時に物性測定データの添付が必要となる場合が多いからです。
押出成形機のまとめ
今回の記事では押出成形機について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- 押出成形機とはプラスチック加工などの形成工程で使用される機械
- 異形押出しや押出コーティングなど、様々な種類がある
- 主要メーカーは芝浦機械や池貝、マキノなど
- 押出成形機の価格相場は2500万円～4,000万円程度
- 加工方法などによって機を選定するのが一般的である