今回の記事では「ブロー成形装置(ブローせいけいそうち)」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
ブロー成形装置の種類
ブロー成形装置とは、プラスチックの加工工程で使用する産業用の機械です。
分類としては大きく3つに別けられ、以下のような違いがあります。
押出方法
押出法では、加熱液化した樹脂を中空管内の型に押し出し、内部の中空部に空気出口を設けて型面の樹脂を吹き飛ばします。
プレス冷却による加工方法です。これはブロー成形機で使用される方法です。
注入(射出)方法
射出方式とは、空気を吹き出すことができる金型に樹脂をあらかじめ固定してから別の金型に移し、空気を吹き出すことで金型の表面に押し付けて冷却する方法です。2段階で処理されます。寸法精度が高いのが特徴です。
ストレッチ(延伸)方法
延伸法は、押出成形法の押出成形工程で樹脂を一度延伸し、空気出口から空気を吹き出す加工方法です。他のブロー成形法に比べて強度が高いのが特徴です。
ブロー成形装置メーカー各社のメリット・デメリット
ブロー成形装置を扱う主要メーカーは、3社あります。
各社ともに機械の特徴やメリット・デメリットがあります。
キョーラク株式会社
キョーラク株式会社は創業1917年で、3種類のブロー成形装置を製造しています。
- 工業用ブロー成形:
成形材料を押出機で溶かし、管状に成形されたパリソンをヘッドを介して金型に挟み、金型内にガスを吹き込み、圧力でパリソンを金型内面に押し付けて中空体を形成します。
- シャトル式ブロー成形:
パリソンを連続的に押し出す成形方法であり、適切な量に達したときに、パリソンを型の間に挟むと同時に、パリソンをカッターで切断し、型を上に動かして、 上下または左右に、成形方法に空気を吹き込みます。
- ロータリーブロー成形:
同心円上に数個から十数個の金型を配置し、金型を順番に動かしながらパリソンを金型に連続的に供給します。供給が完了すると、金型が順番に閉じられ、金型に空気が吹き込まれます。
キョーラクは、ブロー成形装置には高い技術力を持っている一方、それ以外の成形方式には弱いという難点があります。
河中産業株式会社
河中産業株式会社は創業1989年で、操作が簡単な1サイクル自動油圧ブロー成形機を得意としています。一体構造であるため、安定性に優れ、特別な基礎工事が不要です。加圧調整には、圧力スイッチ式と連続加圧式の2種類があり、IPMモーターを使用した省エネタイプもあります。各種材料の線引き、曲げ、打ち抜き、プリント回路基板のラミネートと圧着、プラスチック圧縮成形、セラミック圧力成形に向いています。当社の課題として、用途によってはさらなる成形精度が求められ、現状よりワンオーダー高い精密性が必要でしょう。
北進産業株式会社
北進産業株式会社は創業が1970年で、ダイ内アキューム式/HBD50のダイレクトブロー式、スクリュー径90mm モーターIV75KW ダイ MAX400mm、アキューム8kg/1ショット パリコン30点 型締力60トンのすばらしい特徴を有します。成形品は、スポイラー、ガソリンタンク、プラスチック容器、自動車用エアダクトなどに使用されます。当社への期待は、大型の多機能多目的性能のブロー成型装置の製造ができるようになることで、開発設計者のさらなる充実を望みます。
ブロー成形装置の価格相場
ブロー成形装置の価格相場は1500万円~3,000万円程度です。
機能レベルを低下させて小型であれば1,000万円も可能です。アタッチメントを増やすと3500万円になります。
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ブロー成形装置の選び方
ブロー成形の特徴の1つは、成形品の外面が金型に接触しますが、内面は空気でプレスされるだけで金型には接触しないことです。金型が接触しない表面の形状は制御が難しく、肉厚寸法を高精度にすることは困難です。また、溶融樹脂が重力方向に垂れ下がる「ドローダウン」が発生する場合があり「厚みが不均一」になります。以上から、目的を明確にして生産可能かどうか必ず実機でテストして確認することをお勧めします。
ブロー成形装置のまとめ
今回の記事ではブロー成形装置について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- ブロー成形装置とは プラスチック加工工程で使用される機械
- キョーラクを始めとした様々なメーカーが成型装置を製造している
- 押出方式を始め、注入方式、ストリッチ方式などがある
- ブロー成形装置の価格相場は1500万円~3,000万円程度
- 使用目的を明確にし、導入前に実機検証をするのが良い
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