今回の記事では「ウォーム減速機」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
ウォーム減速機の種類
ウォーム減速機とは、コンベヤやウインチなどで使用される産業用の精密機械です。
内部にウォームギアを用いた減速機で、高トルクであるのが特徴です。またギヤの構造上、減速機が逆転する心配もないため安全性が高い点も特徴の一つです。
ウォームギヤは、比較的安価であり、さらに静音性にも優れています。
一方で他の歯車とは異なり「滑り接触」が発生するため、熱には配慮しなければなりません。
減速機にはウォーム減速機の他に、「遊星減速機」や「歯車減速機」「傘歯車減速機」などがあり、使用環境によって選定が必要です。
ウォーム減速機メーカー各社のメリット・デメリット
ウォーム減速機を扱う主要メーカーは、約15社あります。減速機市場で国内シェアの高い3社を機械の特徴やメリット・デメリットとともにご紹介します。
株式会社椿本チエイン(TSUBAKI)
出典:TUBAKI
株式会社椿本チエインは1918年に大阪で創業した駆動機器を製造・販売するメーカーです。
1950年代から減速機の製造も開始しました。現在、減速機はパワートランスミッション事業部門が取り扱っています。
ウォーム減速機では、スタンダードなウォームパワードライブと大型のトロイドライブの2種類があります。
広い範囲の減速比とトルクが用意されていますが、トルクは47000N・mまででマキシンコーが56600N・mまでとなっておりトルク上限は差があります。
株式会社マキシンコー(MAKISHINKO)
出典:MAKISHINKO
株式会社マキシンコーは、1940年新光工業として創業しました。
減速機の中でもウォーム減速機を主力製品としているメーカーです。
他社HPにも便利な減速機選定ページがありますが、マキシンコーのHPにはウォーム減速機専用の選定ページがあります。
製品は70年以上のギヤ製作実績もあり安定していますが、関東以北に営業所がないので地域によっては現地でのフォローなどで不安な部分があります。
日本電産シンポ株式会社(Nidec)
出典:Nidec
日本電産シンポ株式会社の前身は、1952年に創業したシンポ工業株式会社です。
1995年に日本電産グループに入り、1997年に日本電産シンポになりました。製品のブランド名は「NIDEC」です。
日本電産シンポでは、ダイナボックスというウォーム減速機を販売しています。
15N・m〜3000N・mまでのスタンダードタイプで、モータとの連結作業が5分以内と簡易な部分がメリットの一つです。
懸念点としては製造がGirard Transmissionsというフランスのウォーム減速機メーカーである点。不具合対応やメンテナンスは時間がかかるかもしれません。
ウォーム減速機の価格相場
ウォーム減速機の価格相場は軸径12減速比10で約2万円~軸径28減速比2000で約7万円程度です。
脚取付や出力軸配置などオプションが付くと金額は上がります。上記価格は参考価格ですのでご注意ください。
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ウォーム減速機の選び方
今回挙げた3社でウォーム減速機のラインナップが多いのは、椿本チエインとマキシンコーです。
ウォーム減速機に力を入れているマキシンコーは製品内容、製品選定の相談では安心感があります。
海外案件であれば、椿本チエインもしくは日本電産シンポが過去の実績と企業規模でメリットが大きいかもしれません。
ウォーム減速機のまとめ
今回の記事ではウォーム減速機について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- ウォーム減速機とはコンベヤやウインチなどで使用される産業用の精密機器
- 高トルクで、減速機が逆転する心配がない高い安全性を持っている
- 「椿本チエイン」や「マキシンコー」「日本電産シンポ」などが主要メーカー
- ウォーム減速機の価格相場は、軸径12減速比10で約2万円~、軸径28減速比2000で約7万円程度
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