今回の記事では「画像検査装置」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
画像検査装置の種類
画像検査装置とは、検査工程で使用する産業用の機械です。対象のワークを目視ではなく、画像分析によってワークの状態を検査を行うことから、画像検査や画像処理検査、または外観検査装置とも呼ばれています。
主に装置内のカメラにてワークを撮影し、「寸法」「品質(傷・汚れ)」「工程飛び」などを検査できます。
画像検査装置は、装置に用いられている光源によって大きく2つに分類されます。
①自然光を用いる場合
工場内などに設置された照明や自然光を使用した装置(外部光源が存在するパターン)
②検査用照明を用いる場合
検査用照明として、専用の光源を使用する装置(外部光源が存在しないパターン)
画像検査装置メーカーについて
画像検査装置を扱う主要メーカーは、約20社程度あります。ただし画像検査装置はメカニカルおよび光学的な要素を必要とした装置であるため、精度の高い検査を行う場合は、メカ部、光学部に特化したそれぞれのメーカーを選定するなども必要です。
今回の記事では、画像検査装置を扱う専業メーカーを2社と、半導体専用の画像検査装置を扱うメーカーを1社紹介します。
株式会社CCD
出典:CCD
CCDは1982年に創業したイメージセンサ応用の専門メーカーです。外観検査のパイオニアで各種検査装置の製造と販売を行っています。
株式会社アクティブ(active)
出典:active
アクティブは1989年創業の検査・測定装置専業のメーカーです。導入先企業の製品に合わせたカスタマイズを得意としており、特注対応が可能な企業です。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(canon)
出典:Canon
日本屈指の光学メーカーであるキヤノンの販売代理店では、半導体ウエハ専用の自動外観検査装置「Eagle」を扱っています。装置自体はイスラエルのCamtek社ですが、半導体専門の外観検査装置については同社に問い合わせるのが良いでしょう。
▼半導体製造関連記事
画像検査装置の価格相場
画像検査装置の価格相場は、数100万円~となっています。
検査装置には、検査部での位置決め方法(例:小物ワークならレールで整列)や、NG品除去機構(例:小物ワークならエアで飛ばす)も含みます。
大物ワークであれば、マテハン仕様か、パレット仕様にした方が、検査部の位置決めがスムーズです。
また、前工程からの受け入れと、後工程への払い出しも必要です。
単純にコンベアやレールで繋ぐのなら、安価ですが、ローダーやチャックでの移動や取り出しが必要だと、その分高価になります。
画像検査では、メカの調整より、カメラによるOK/NG判定の調整の方が、時間も金額も多くかかることがほとんどです。特に、NGワーク品は程度の違うものを事前に複数用意し、NG判定品としての認識をさせる必要があります。
【画像検査装置のお見積り依頼はコチラから】
画像検査装置の選び方
まずは、カメラと照明の選定が重要です。
事前に、サンプルワークで画像検査確認をしておくと、装置設計がスムーズに進みます。
ワークの検査位置を一定に保つ機構、ワークに対するカメラと照明の位置(距離や角度)調整機構、は必須です。
その際、単なる長穴やアルムフレームによる調整ではなく、XYステージや調整ボルトなどを用いた方が、調整やメンテナンスが楽になります。
仮に外部の光源により検査不具合が生じるようなら、検査部に不要な光りが入り込まないように、カバーで覆うなどの処置が必要です。
金属部は照明の反射を押さえたいので、光沢のある黒染めではなく、パーカー処理の方が適しているでしょう。
また同じ理由から、ユニクロは適しません。製缶品の塗装はつや消し黒、塩ビカバーはマット黒を使用するなど、光りの反射を減らすようにします。
基本的に全数検査なので、前工程から後工程まで、どのようにつなげるか?も考慮する必要があります。同時に、NG品除去の方法と、その除去したNG品スペースの確保が必要です。
小物ワークの場合は、生産タクトに間に合わなければなりません。大物ワークなら、マテハン工程の終わりに検査部を設けることができれば、コスト削減につながります。
画像検査装置のまとめ
今回の記事では画像検査装置について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- 画像検査装置とはカメラを用いて自動で外観検査を行う装置
- 外観検査装置を扱う主要メーカーは、アクティブやCCDなど
- 画像検査装置の価格相場は数100万円~
【産業機器・精密機器に関するお問い合わせはコチラから】