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縦型フライス盤の価格相場
縦型フライス盤の価格相場は数万円〜数百円程度です。縦型フライス盤は非常に小型で単純なものから大型で高精密なものまで種類がとても多く価格差も大きいです。
小型で安価なものであれば数万円から販売されていますが趣味で使う程度のものが多いです。工場などの製品の制作など仕事で使用するレベルになると100万円程からになり、高いものでは1000万円近くのものまで販売されています。
上位機種のNCフライス盤やマシニングセンタは数千万円から2億円近くと価格は跳ね上がります。また注意が必要な点としては、縦型フライス盤をはじめとした工業製品は価格が公表されていないことが多く価格を知るにはメーカーに問い合わせるしか方法がない場合が多いです。
縦型フライス盤の種類
縦型(立形)フライス盤とは、切削工具を回転させることで金属などを切削することが出来るフライス盤の中でも主軸が垂直方向になっている産業用の機器です。
世の中に出回っているフライス盤の中でも8割が縦型(立形)フライス盤であり、最も一般的なフライス盤といえる機器でしょう。
立体素材などの平面加工や、R面加工などに特に適したフライス盤です。縦型フライス盤はその構造から大きく3種類に分けられます。
ヒザ型フライス盤:
主軸に取り付けられた刃物(フライス)はその場で回転のみし、加工物が固定されたテーブルが上下前後左右し、加工物を切削する縦型フライス盤です。
ラム型フライス盤:
加工物がおかれたテーブルが上下左右し、主軸は前後にのみ移動するフライス盤です。「ヒザ型フライス盤」の1つに分類されることもあります。
ヒザ型、ラム型に共通しているメリットが加工がずっと同じ高さで行える点です。目線に高さを合わせることで視認性が良くなり細かな作業に向いています。
ベッド型フライス盤:
主軸が上下に、テーブルが前後左右に動く縦型フライス盤です。テーブルが上下しない構造であるため一番剛性が高く、大量生産に向いています。
また上位機種として
・NCフライス盤:切削する範囲や深さなどをあらかじめ数値化しておきコンピューターに打ち込んでおくことで自動で切削してくれる機器
・マシニングセンタ:NCフライス盤の機能に加えて刃物の交換も自動で行ってくれる機器
などもあります。
縦型フライス盤メーカー各社のメリット・デメリット
縦型フライス盤を扱う主要メーカーは30社程度あります。その中の3社を紹介します。
株式会社牧野フライス製作所
1937年創業のマシニングセンタ、NC機器、フライス盤などの製造、販売を行う老舗メーカーです。初めて日本でNCフライス盤、マシニングセンタを開発したメーカーであり非常に高い技術慮力を有しているメーカーです。
フライス盤に関しても、長い間高いシェアを持っており信頼性が高いメーカーになっています。
ニデックオーケーケー株式会社
1915年設立の工作機械の製造、販売を行っている老舗メーカーです。国内外に多くのグループ会社、拠点を持っており世界の有名メーカーへの納品実績もある信頼性のt会メーカーです。
縦型フライス盤についてはNCフライス盤、ベッド型のフライス盤のみのラインナップになっています。
株式会社武田機械
1970年設立の金属工作機械、機器の製造、販売をしている専門メーカーです。フライス盤に関しても複数のラインナップがあります。
経済産業省の「グローバルニッ地トップ企業100選」というものにも選ばれた、金属工作機械についての知識は非常に高いメーカーとなっています。
縦型フライス盤の選び方
縦型フライス盤の選び方としてはどのような精度で、どのようなものを加工したいかが明確になってくればおのずと選択肢は絞られてくるはずです。加工物が大きい場合や加工物が大量になる場合にはベット型が向いています。
加工物が小さい場合や試作品の作成などで目視のしやすさなどが必要な場合にはヒザ型、ラム型が向いています。あとはどの程度の精度を求めるかによって製品は決まってくるでしょう。
まとめ
今回の記事では縦型フライス盤について紹介しました。内容を簡潔にまとっめると
- 縦型フライス盤は金属などの切削作業をする産業用の機械
- 種類としては「ヒザ型」「ラム型」「ベッド型」があり上位機種として「NCフライス盤」「マシニングセンタ」などがある
- 「牧野フライス製作所」などをはじめ30社程のメーカーが販売している
- 縦型フライス盤の価格は数万円~数百万円と価格差が大きい
となっています。