ソレノイド（DC／ACソレノイド）のおすすめメーカーと価格相場

今回の記事では「ソレノイド（DC／ACソレノイド）」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。

ソレノイドの種類
ソレノイド（DC／ACソレノイド）メーカー各社のメリット・デメリット
ソレノイド（DC／ACソレノイド）の価格相場
ソレノイド（DC／ACソレノイド）の選び方
ソレノイド（DC／ACソレノイド）のまとめ

ソレノイドの種類

ソレノイドとは、電磁力を利用して機械エネルギーに変換する精密部品です。「自販機の払い出し部」「空圧機器」「産業用織機」などの幅広い分野で使用されています。

なおソレノイドにはDCやACなどの違いがありますが、基本的な特性は変わりません（※）

ソレノイド自体を分類別けすると、以下の通り3つに分類できます。

①プルソレノイド：

最も普及しているタイプのソレノイドです。電流を銅線に流し、可動鉄心を固定鉄心側に吸引（プル）することで、電磁力を動的エネルギーに変換します。

なお吸引状態を保つためには、電流を流し続ける必要があります。(プッシュソレノイドも同様)

②プッシュソレノイド：

プルソレノイドと同様、可動鉄心を吸引するといった原理を用いたのがプッシュソレノイドです。

可動鉄心の先端にプッシュバーが取り付けられており、固定鉄心側に突き出す（プッシュ）ことで、目標物を押す・飛ばすなどの動作が可能です。

③自己保持ソレノイド：

自己保持ソレノイドとは、永久磁石を組み込んだソレノイドです。電流が流れていない状態でも永久磁石によって吸引状態を保持できるのが特徴です。

自己保持ソレノイドには、1コイル型と2コイル型がありますが、1コイル型は吸引状態から復帰方向へのエネルギーがないため、磁力を消す電流を流すとともに復帰バネの力が必要です。

一方の2コイル型は、通電するコイルによって両方向に吸引できますが、ストロークをあらかじめ決める必要があります。

※ACソレノイドとDCソレノイドの違い

ACソレノイド：ACソレノイドの方が吸引力など性能面では優れていますが、過電流によってコイル焼損する危険性が有り安全面での対策が必要です。
DCソレノイド：DCソレノイドは取り扱い可能な電流が小さいため、安全面では優秀といえます。

ソレノイド（DC／ACソレノイド）メーカー各社のメリット・デメリット

ソレノイド（DC／ACソレノイド）を扱う主要メーカーは、約30社あります。その中から、国内シェアの高い3社をご紹介します。

ティディエス株式会社（TDS）

出典：TDS

1962年長野県で創業したティディエス株式会社は、DCソレノイドの専業メーカーです。

セットメーカーにも多くのソレノイド納入実績を持ち、同社公称によると国内シェアはNo.1となっています。

2016年にはメキシコやベトナムに現地法人を立ち上げるなど海外進出にも力を入れており、同分野におけるグローバル企業と言っても過言ではありません。

なお、同社サイト上からの問合せや見積もりなどは可能ですが、支店や代理店の情報はあまり記載がありません。購入後のアフターフォロー・メンテナンスなどについては事前に確認するのが良いでしょう。

パナソニック株式会社（Panasonic）

1918年創業のパナソニックは松下幸之助が興した日本屈指の総合電気メーカーです。創業時は「松下電器具製作所」の社名でしたが、その後「松下電器」時代を経て、現在の「パナソニック」へ。

同社は産業用精密部品としてACタイプのソレノイドを生産しています。パナソニック製ともあり「安全面」などは問題ありません。また一般産業用のHSソレノイドは300万回以上の長寿命を実現している点など、製品自体のクオリティも申し分ないレベルです。

ただし他社相当品に比べると標準価格は高い設定となっています。

タカハ機工株式会社

タカハ機工株式会社は、1979年に創業したソレノイドメーカーです。国内一貫生産のこだわりをもっており、特にメーカーへの直販に力を入れています。また自社運営のECサイトも保有し、掲載製品や情報量は競合メーカーの中でもトップクラスを誇っています。また在庫品は15時までの注文で即日出荷対応なのも嬉しいポイント（※）です。

※31台以上の大量発注の場合は、即日対応にはならず納期確認が必要になります。