LCMSの価格相場
LCMSの価格相場は1,000万円〜1億円程度です。
LCMFは対象、精度、スピードで価格が大きく変わります。小型の入門機的な機器であっても1,000万円程度と高価格となっています。
また既製品として販売されているものでも制御用のコンピューターやソフトウェアなども必要になりますし、使用用途によっては構成部品の変更などで半オーダーメイドになる場合もあり、1億円近くになることもある高価格な産業機器です。
LCMSおすすめメーカー
LCMSを取り扱う主要メーカーは多くありますが今回は3社を紹介します。
島津製作所
1875年創業の様々な機器を制作、販売する老舗メーカーです。
特にLCMSを含む計測、分析機器に力を入れており、国内トップシェアを誇っています。
販売は民間業者だけではなく大学や官公庁の研究機関などにも数多く納品しておりその信頼性、技術は確かなもので海外でも販売を伸ばしているメーカーです。
LCMSについても数多くの製品、システムのラインナップがありどのような分野での使用も想定されたラインナップになっています。
アジレント・テクノロジー
高価格高品質のメーカーです。業界随一の堅牢性をうたっています。
BRUKER(ブルカー)
1960年設立の分析機器を開発、製造する老舗メーカーです。MRIなどの磁気に関する装置についての歴史の長いメーカーではありますが、現在では技術力のあるメーカーを複数買収しブルカーグループとして高い技術力でLCMSを含む様々な測定機器を製造しています。
世界各地に拠点を置いている信用のあるメーカーで日本法人もあるためアフターサービスも安心です。
LCMSについても様々な要望に対応できるラインナップになっています。
LCMSの特徴
液体クロマトグラフィー質量分析計(LCMS)とは、液体中の質量分析に用いられる産業機器で高速液体クロマトグラフ(HPLC)の一種に分類されます。
さらに特定の質量のみをより詳しく断面化(フラグメント化)で検出するLC/MS/MSにも質量検出器を組み合わせることで対応可能となっています。
ガスクロマトグラフとも基本原理は同じですが、移動相に液体を使っているか、気体を使っているかの違いになりますので測定物に適した選択も必要になります。
HPLC、ガスクロマトグラフについても別ページがありますので参考にしてみて下さい。
上記2つの産業機器と比べて以下のような特徴があります。
- ガスクロマトグラフで測定できる物質のほとんどが測定可能、さらにガスクロマトグラフでは測定が難しい気化しずらいものも測定可能
- 液体状態で対象物を分離するため熱に弱いものにも対応可能
- HPLCの一種であるため基本構造は同じだが、質量分析器が加わっているためより多くの情報が得ることが可能
LCMSの選び方
LCMSの選び方としては、まずはどのような用途で使用したいかを明確にすることが重要です。LCMSは多くの分野で活用されているため、使用用途によって精度や分析の早さなど必要となる機能は変わります。
とにかく早く多くの分析をしたい、高精度で精密な分析がしたい、ある程度で良いから安価なものが欲しいなど求めるものはそれぞれ違ってくるはずです。
その要望を明確にしていくことで選択肢は絞られてくるはずです。また安く済ませようと言ってもLCMSは高価格です。そして精密な機器であるため故障のリスクもあるため保守や点検、修理などのアフターサービスがしっかりとしているメーカーがおすすめです。
保守契約などをしてくれ手厚いサポートをしてくれるメーカーも多いため、価格と性能以外にもメーカー選択は重要な要素となることを覚えておくことが大切と言えるでしょう。