ギアモーター（ギアードモーター）のおすすめメーカーと価格相場

今回の記事では「ギアモーター（ギアードモーター）」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。

ギアモーター（ギアードモーター）の種類

ギアモーターとは、減速機と一体となったモーターです。主にベルトコンベヤやリフター、回転機の動力源として使用される産業用の精密機器です。

モーターに減速機を付けることで、回転数を減速させトルクの力に変換することができます。

原則的には、ギアモーター単体とモーター+減速機（+両方を繋ぐカップリング）は同じ働きをしますが、ギアモーター単体の方がコンパクトなので、装置のコンパクト化に有効です。

またカップリングを使用する場合、カップリングの偏心や偏角等も考慮する必要があるので、ギヤモーターの方が選定に時間がかかりません。

分類としては出力軸の方向によって、大きく2つに分けられ、以下のような違いがあります。

ギアモーター本体に対して、直角に出力軸が出ている製品が直交軸型です。

ベルトコンベヤで使用すると、コンベヤに対して平行にギアモーターを置けるので、さらに省スペース化になります。

ギアモーター本体と同じ向きに出力軸が出ている製品が平行軸型です。

直交軸との違いは内部構成です。平行軸型の方が、安価な平歯車などで製造ができるため、コストを抑えられるというメリットがあります。

ギアモーターを扱う主要メーカーは、約30社あります。

その中でも、国内市場で大きなシェアを持つ3社を紹介します。各社ともに機械の特徴やメリット・デメリットがあります。

1931年にドイツで創業した駆動機器メーカーです。モーターと減速機部門で世界シェアトップを誇ります。

同社の強みは、世界中に工場を持っている点です。海外拠点をベースにした企業でもメンテナンス（アフターサービス）面で心配がないのは大きな強みです。

またラインナップが豊富で細かな減速比設定ができる点や他社と比較してもオプションが多い点も強みでありメリットといえます。

一方、懸念点としては、歯車やモーターといったコア部品はドイツ工場に集約されている点です。

日本国内に部材がない場合は船便による輸入に頼るため、納期は約4ヶ月程かかってしまうのはデメリットでしょう。（繁忙期を除く）

出典：Nissei

ニッセイは1940年に創業した駆動機器メーカーです。国内では小型ギアモーターの市場でトップシェアを誇ります。またプリンターやミシンメーカーとして有名なブラザー工業の傘下企業としても知られています。

国内および中国工場にてコア部品を内製しており、出力軸のタップ加工や海外電圧への対応など、1台から特注品を製造しています。

同社の強みであり得意分野は小型ギアモーターです。反対に、モーター容量の大きい製品はラインナップにない可能性があります。

1888年に創業された住友重機械工業は、1939年にギアモーター製品の販売を開始。

特に食品機械向けに力を入れており、-10℃〜-30℃に耐えられる低体温仕様やネジ脱落防止機能付き端子台など、食品工場で活躍するオプションを豊富に取りそろえています。

同社減速機部門ではありますが、2019年にオーバーホール検査の不備がニュースになったので、購入後のサポートに少し不安がありますが、ギアモーター自体は、性能・価格ともにバランスの取れた製品です。

ギアモーターの価格相場は、需要の高いモーター容量2.2kWまでのギアモーターで2万円～30万円程度です。

ギアモーターの価格は、一般的にはモーター容量・減速比・オプション等によって決まります。

直交軸型と平行軸型との価格は、モーター容量が小さければ、ほとんど差はありません。しかしモーター容量が大きくなると、両者間で1割程度の価格差が生じます。

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使用する機械・場所によってメーカーを決めるのがよいでしょう。

一般的には、食品機械用途であれば住友重機械工業。その他の用途であれば、小型に強いニッセイ、選択肢の多いSEWなどから選定するのをおすすめします。

国内メーカーの公式サイト上には多くの場合、「ギアモーター選定ツール」があります。モーター容量・減速比・出力軸タイプ・使用用途等から簡単に型式検索が可能なため参考にしてみてください。

自社内で最適な装置の選定で困った際は、当サイトにご連絡ください。

今回の記事ではギアモーターについて解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。

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