電磁クラッチのおすすめメーカーと価格相場

電磁クラッチのおすすめメーカーと価格相場

2022年8月3日

今回の記事では「電磁クラッチ」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。

電磁クラッチ(商品・精密機器)の種類

電磁クラッチとは、プーリ内にあるコイルへの通電の切り替えによって回転運動を制御する精密部品です。

主にベルトコンベアや協働ロボットなど回転駆動によって動く機械で使用されています。

トルクを発生させる方法によって大きく3つに分けられ、以下のような違いがあります。

摩擦クラッチ

2軸の端に、円錐形(円盤形)の部品を取り付けて、摩擦によって回転を伝達するクラッチです。

摩擦クラッチの中でも、接触する部分を油に浸す湿式クラッチと油に浸さない乾式クラッチに分類されます。

乾式クラッチは主に、低速・低荷重そして頻繁に動力を止める必要がない場合に用いられます。

かみ合いクラッチ(咬み合いクラッチ/噛合クラッチ)

かみあいクラッチは、2軸の端に歯形を取り付け、両方ががっちりと噛み合うように設計された電磁クラッチを指します。

滑る心配がなく動力の伝達は確実ですが、連結時は歯が損傷してしまう可能性があるため、回転を止めるか低速にしなければなりません。

空隙式クラッチ

空隙式クラッチは、さらにパウダ式・ヒステリシス式・渦電流式の3つに分類されます。

産業用機械向けは、特に「パウダ式」と「ヒステリシス式」の需要が高いのが特徴です。

  • パウダクラッチ:
    磁力をまとったパウダ(磁性鉄粉)がクラッチ内部に充填されているのが特徴のクラッチ。
    クラッチ内部のコイルに通電するとパウダが結合し、トルクを伝達します。通電量によって磁力の力を制御し、出力トルクを変更できる点がメリットです。
  • ヒステリシスクラッチ:
    パウダクラッチと基本的には同じ原理を用いますが、大きく異なる点は摩擦力ではなく磁力のみの非接触で動力を伝える点。
    接触していない分、耐久性に優れていますが、製品の特性状、大きなトルクを伝達する現場には向いていません。

電磁クラッチメーカー各社のメリット・デメリット

電磁クラッチを扱う主要メーカーは、約30社あります。その中から国内シェアの高い3社を、機械の特徴やメリット・デメリットと合わせてご紹介します。

シンフォニア(シンフォニアマイクロテック株式会社)

シンフォニアMT

出典:SINFONIA MT

 

917年に創業したシンフォニアは、1925年に日本で最初期の電磁クラッチを開発したメーカーです。

近年はOA機器用のマイクロクラッチを製造していたダイキンを買収。生産工場をダイキンが所有していた工場へ移管するなど、マイクロクラッチ事業へ力を注いでいるのが特徴です。

製品としては、OA機器向け以外にも近年市場が活発になっている協働ロボット市場向け製品にも力を入れており、要注目のメーカーです。

長年のノウハウを生かした独自設計+特殊製法によるパウダ配合と、性能の高いシンフォニア製パウダクラッチですが、他社相当品と比べると価格が高い部分が懸念点でしょう。

三菱電機株式会社

三菱電機

出典:三菱電機

 

1926年創業の言わずと知れた国内大企業ですが、電磁クラッチも古くから生産販売してきました。

現在、「ロール to ロール制御機器」と称して、フィルムや繊維など長尺物製造ラインの駆動・制御・データ管理まで一括して三菱電機FA機器で組む提案を行っています。

製品の特徴を最大限引き出せて、保守点検も一括して行える点がメリットです。

2019年にヒステリシスクラッチの生産が終了したため、三菱から出ている電磁クラッチはパウダクラッチのみとなっており、選択肢が少ない点がデメリットとして挙げられます。

小倉クラッチ

小倉クラッチ

出典:小倉クラッチ

 

1938年創業のクラッチ・ブレーキメーカーです。カークーラー用クラッチの生産から始まり、現在では工業用機械から建設機械まで累計5000以上の開発機種を取り揃えています。

幅広いラインナップを持つ点が同社最大のメリットでしょう。

クラッチ専業メーカーなので品質などは申し分のない同社ですが、強いて難点をあげるとすれば、HPでの製品比較の難しさでしょう。

製品ラインナップが多いのは嬉しい反面、他メーカーのように製品詳細からすぐに図面が出てこないため、寸法や仕様の確認が不便です。

トップページに選定アプリケーションがあるので、併用して比較検討することをおすすめします。

電磁クラッチの価格相場

電磁クラッチの価格相場は、定格トルクが30Nmまで対応する製品で約1万円~定格トルクが2500Nmまで対応となると50万円を超える製品もあります

一般的に摩擦クラッチが比較的安価で、次いで空隙クラッチ、そしてかみあいクラッチが高くなる傾向にあります。

 

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電磁クラッチの選び方

「電磁クラッチの種類」のトピックでそれぞれの強みを紹介したように、使用する環境で電磁クラッチのタイプは決まってきます。

クラッチのみを検討する場合は当サイトでも紹介した小倉クラッチとシンフォニアで比較してみるのがおすすめです。

電磁クラッチだけでなく大規模な買い替えを検討中であれば、様々な分野の機器を取り揃える三菱電機に見積もり依頼を行うのが良いでしょう。

電磁クラッチのまとめ

今回の記事では電磁クラッチについて解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。

  • 電磁クラッチとは ベルトコンベアや協働ロボットなど幅広く産業機械で使用される精密部品
  • トルクの発生方法により「摩擦クラッチ」「かみあいクラッチ」「空隙式クラッチ」などに別けられる
  • 主要メーカーは「シンフォニア」「三菱電機」「小倉クラッチ」など
  • 電磁クラッチの価格相場は数万円~50万円程度

 

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