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門型マシニングセンタの価格相場
門型マシニングセンタの価格相場は数億円程度です。
門型や5軸加工機は大型工作機械の分類になるので導入コストは億を超えるほどの高額になります。大型ワークの切削加工が可能なサイズによって、テーブルなども大型になるためコストは上がります。
また切削工具や潤滑油などの消耗品、テーブルなどの精度を要する定期的な点検などのコストも把握しておく必要があります。
門型マシニングセンタの種類
門型マシニングセンタとは、切削工具が取り付いている「主軸」、柱の部分である「コラム」、コラムと主軸を連結している「クロスレール」の構成で、門のような形状であることから門型マシニングセンタと呼ばれています。主に大型製品の切削加工で使用する産業用の機械です。分類としては大きく3つに分けられ、以下のような違いがあります。
①門型マシニングセンタ:クロスレール固定式
クロスレール固定式とは、クロスレール上で主軸が上下左右方向に移動し、テーブルが前後方向に移動する方式です。
クロスレール自身は固定されています。主軸の上下移動はZ軸、左右移動はY軸として表します。
またテーブルはX軸として表し、本方式はX、Y、Z軸方向での切削加工に対応しています。
②門型マシニングセンタ:クロスレール移動式
クロスレール移動式とは、クロスレール固定式の移動に加え主軸が取り付いているクロスレール自身も動く方式です。クロスレールは上下に動き、W軸として表します。
固定式と比較するとX、Y、Z、W軸の4軸方向により、切削加工の自由度が上がり高剛性および高精度の加工が可能です。
③門型マシニングセンタ:ガントリー式
ガントリー式とは、テーブルが固定されており門の柱となるコラムがX軸方向に動く方式です。
クロスレールは移動式と固定式の2種類があります。
テーブルが固定されているためマシニングセンタ自身がコンパクトになる利点がありますが、剛性や精度の面で他方式と比較すると劣るというデメリットがあります。
門型マシニングセンタを製造するおすすめメーカー
門型マシニングセンタを扱う主要メーカーは、9社あります。各社ともに機械の特徴やメリット・デメリットがあります。
芝浦機械株式会社
芝浦機械株式会社は1938年創業の成形機、工作機械、産業用ロボットの製造、販売を手掛けるメーカーです。
工作機械分野で主力製品である門型マシニングセンタの「MPJシリーズ」は大型部品の複雑な加工にも対応している5面加工が可能となっています。
設計から納品後のアフターサービスまで一貫での対応により高い信頼と実績を誇ります。
新日本工機株式会社
新日本工機株式会社は1898年に若山鐵工所として創業し、1949年に社名変更をした大型工作機械事業を中心に展開しているメーカーです。
国内問わず海外にも拠点を展開しており、納品後のアフターサービスも充実しています。
オークマ株式会社
オークマ株式会社は1898年創業のNC工作機械全般の製造、販売を手掛けるメーカーです。日本の大手工作機械メーカーの1社で国内トップシェアを誇ります。
世界各国にも海外拠点を持っており、国内外問わずグローバルに事業を展開しています。
門型マシニングセンタの選び方
加工するワークのサイズや導入スペースによる選び方が重要です。
各メーカーのマシニングセンタによって加工能力は違うため、どの分野でどれくらいのサイズのワークを切削加工する予定があるかを把握しておくことで、導入後に加工対応できないなどのミスを防ぐことができます。
多種多様に切削加工を対応したい場合は、クロスレール移動方式が適しています。導入スペースは限られているが、高性能の門型マシニングが必要な場合はガントリー方式のマシニングセンタを検討しましょう。
門型マシニングセンタのまとめ
今回の記事では門型マシニングセンタについて解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- 門型マシニングセンタとは、大型製品の切削加工で使用する産業用の機械
- 「クロスレール固定式」や「移動式」「ガントリー式」など、様々な種類がある
- 主要メーカーは「芝浦機械」を筆頭に9社ほど
- 門型マシニングセンタの価格相場は、数億円程度