今回の記事では「エッチング装置」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
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目次
エッチング装置の種類
エッチング装置とは、半導体製造のエッチング工程で使用する産業用の機械です。
エッチング工程とは、ウエハに回路パターンを現像後、フォトレジストでマスキングされた部分以外の薄膜(絶縁膜)を除去する工程のことです。除去した部分に銅が充填され配線となります。
分類としては大きく2つに分けられ、以下のような違いがあります。
①ウェットエッチング
薄膜を化学薬品で溶解して除去するエッチングです。一度に複数枚のウエハを薬品に浸してバッチ処理ができます。さらにエッチングのスピードも速いので、スループットが高いです。薬品や装置の価格が比較的安いメリットもあります。
しかし、ウェットエッチングは「等方性エッチング」であることが難点です。全方向にエッチングが等速度で進むため、マスキングされた部分の下側も削られるアンダーカットが起きます。近年の超微細な回路パターンには対応できません。
②ドライエッチング
ドライエッチングの主流は、プラズマによる「反応性イオンエッチング」です。ほかには反応性ガスによる「ガスエッチング」やイオン衝突による「スパッタエッチング」があります。
反応性イオンエッチングは「RIE(Reactive Ion Etching)」と英語で略されます。RIEは「異方性エッチング」なので、垂直方向にだけエッチングを進めることが可能です。アンダーカットが起こらないため、超微細な回路パターンに対応できます。ただし価格が高く、枚葉処理のためスループットも低いです。
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エッチング装置を製造するおすすめメーカー
エッチング装置を扱う主要メーカーは、30社あります。その中でもおすすめのメーカーを3社ご紹介します。
東京エレクトロン株式会社(TEL)
1963年設立。国内トップの半導体製造装置メーカーです。エッチング装置の世界シェアは、米ラムリサーチ社に次ぎ第2位で世界でも活躍しています。2006年発売のTactras™シリーズは、世界最高レベルの搬送速度とフットプリントで売れ続けている信頼の高い装置です。
株式会社日立ハイテク
1947年設立。半導体製造装置のほかに、分析装置や医用機器、電子顕微鏡など幅広く事業展開しているメーカーです。日立独自の「マイクロ波ECR方式エッチングチャンバー」で、安定した高密度のプラズマによる高精度なエッチングを実現しています。
株式会社アルバック(ULVAC)
1952年創業の真空装置メーカーです。真空技術を用いて、さまざまな装置を手がけています。エッチング装置は、研究開発用から量産用まで充実したラインナップで顧客のニーズに応えています。エッチングが難しい材料も対応可能です。
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エッチング装置の価格相場
エッチング装置の価格相場は非公開ですが、想定値は数百万円〜数億円です。
一般的にウェットエッチングは簡単な構造で比較的安価ですが、ドライエッチングは複雑な構造で高価です。小型の研究開発用と大型の量産用でも価格に幅があります。
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エッチング装置の選び方
ナノサイズの超微細な回路パターンに対応するにはドライエッチングが必要です。ミクロンサイズの回路パターンならば、ウェットエッチングで対応できます。バッチ処理で生産性が高く、コストも安く抑えられます。
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エッチング装置のまとめ
今回の記事ではエッチング装置について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- エッチング装置とは半導体製造のエッチング工程で使用する産業用の機器
- 「ウェットエッチング」と「ドライエッチング」の2種類がある
- 主要メーカーは「東京エレクトロン」を筆頭に3社ほど
- エッチング装置の価格相場は、数百万円〜数億円程度
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