高周波加熱装置のおすすめメーカーと価格相場

高周波加熱装置のおすすめメーカーと価格相場

2023年1月24日

高周波加熱装置の価格相場

高周波加熱装置の価格相場は数十万円程度~数千万円以上程度です

一般的に、小型の空冷タイプのものが一番安価です。コイルも小型で交換が容易なものもあります。大きなワークに対応できる大型の高周波加熱装置で、ワークの搬送や払い出しまで行うものになると、数千万円以上となります。

 

高周波加熱装置の種類

高周波加熱装置とは、電磁誘導を利用し金属ワークを直接加熱する装置です。

高周波を用いることで、金属ワークを非接触で自己発熱させます。金属ワーク自体が発熱するため、加熱効率が高く、エネルギー損失が少ない加熱方法です。

 

加熱用コイルに高周波電流を流し磁界を発生させます。そこにワークを置くことで、渦電流損による発熱とヒテリシス損による発熱が発生し、ワークが急速に加熱されます。

一般的に、高周波焼入れと呼ばれる焼き入れ処理をする設備です。他にも、焼き嵌め、ロウ付け、溶解、予熱など、各種設備があります。

また、加熱させる金属を介することで、水など他材質のものを加熱することも可能です。

 

高周波加熱装置を製造するおすすめメーカー

高周波加熱装置を扱う主要メーカーは、20社あります。その中から3社をご紹介します。

吉田機械工業株式会社

1976年設立されたメーカーで、群馬県甘楽軍甘楽町に本社があります。高周波誘導加熱装置、高周波発振器(高周波電源)、各種加熱コイルの設計製作をしています。

 

導入前の加熱(品質)テストに重点を置いています。納入前にも加熱(品質)テストを行っているため、納入後すぐに量産に入ることができます。

高周波利用設備の設置に必要な、総務大臣許可の代行申請(許可申請、変更許可申請)も行っています。

株式会社高周波ネッスル

1989年設立の、神奈川県川崎市のメーカーです。高周波誘導加熱装置の設計・製造および販売を行っています。

主な装置として、高周波誘導加熱装置、ろう付け加熱装置、溶解装置などがあります。また、高周波焼入れ、高周波溶接、高周波鋳造など多様な領域に多数の実績を持っています。

 

実際に自動機に組み込むなど、加熱動作確認ができるデモ機の貸し出しや、社内でのサンプル加熱テストも行っています。

日本サーモニクス株式会社

神奈川県相模原市に、本社工場、ラボ、テクニカルセンターを持つ、1973年設立のメーカーです。

 

高周波誘導加熱装置の製造販売一筋に、社会に役立つものづくりを目的としています。

高周波の電気エネルギーを自在に制御できる技術、被加熱物に効率よく均質に加熱できる技術、高精度で位置決めできる機構や自動化機器を設計できる技術、PLC。PD、ロボット、CNC、温度制御などのメカトロニクス技術などの高周波加熱の総合力に自信をもっています。

 

高周波加熱装置の選び方

高周波加熱装置で最も重要な部品が、加熱用コイルです。ワークの形状、材質、要求温度によって、最適なコイル形状が異なります。また、焼き入れ硬化深さは周波数が、加熱範囲や加熱時間には出力が関係してきます。

 

コイルを移動させる、あるいはワークを移動(回転)させる必要がある場合は、そのための設備も必要です。場所によっては耐熱部品を使う必要があるため、その分高額になります。

また、高周波利用設備のため、原則として総務大臣の設置許可が必要になります。

 

高周波加熱装置のまとめ

今回の記事では高周波加熱装置について解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。

  • 高周波加熱装置とは電磁誘導を利用し金属ワークを直接加熱する装置
  • 主要メーカーは「吉田機械工業」を筆頭に20社ほど
  • 高周波加熱装置の価格相場は、数十万円程度~数千万円以上程度