今回の記事では「超音波側壁測定装置(ちょうおんぱそくへきそくていそうち)」の、おすすめメーカーと相場について紹介します。
目次
超音波側壁測定装置の種類
超音波側壁測定装置(掘削孔計測器)とは、土木工事の掘削工程で使用する産業用の機械で、主に欠陥検出などを目的として使用されます。非破壊検査とも呼ばれており、超音波を利用することで被対象物の測定を行います。測定装置は「探傷法」によって、大きく2つの分類に別けられ、それぞれ以下のような特徴を持っています。
超音波探傷法(分類1)
超音波深傷法は、非破壊検査方法の1つです。超音波センサー(プローブ)から送信された超音波を被検物に伝播(でんぱ)させ、超音波の反射を受信することで被検物の状態を測定します。
超音波探傷器は通常、高速・高解像度の超音波自動傷探知器「マルチスキャン」と自走式コンパクトユニバーサルスキャナー「FEK-3タイプ」を使用します。
フェーズドアレイ超音波探傷法(分類2)
フェーズドアレイ超音波探傷器方式では、一般的な超音波探傷器で使用される単一のプローブ(センサー)以外に、バイブレーターと呼ばれる要素が含まれています。複数の発振器の組み合わせで構成されており、各発振器を電子的に制御することで被対象物を測定します。
単一の発振器プローブは被対象物を様々な角度から何度も検査する必要がありますが、フェーズドアレイ超音波探傷法では一度でさまざまな角度、焦点距離、焦点サイズを計測できます。測定装置の本体内部に高度なソフトウェアを内蔵しており、超音波ビームの反射を2次元断面画像として表示できるため、従来の超音波検出力やサイジングなどの超音波検出方法よりも優れています。
超音波探傷法の原理
超音波の反射特性を利用し、送信した超音波が戻ってくるまでの所用時間や、反射した超音波の強さを利用して測定します。
超音波センサー(プローブ)から被測定物に超音波を送信し、被測定物の内部に超音波を伝播させます。被測定物の内部に空洞や異物等がない場合は、対象物の反対側で超音波は反射します。一方、被測定物の内部に空洞や異物がある場合、超音波は被測定物の反対側まで届かずに空洞・異物のある地点で反射します。
超音波側壁測定装置メーカー各社のメリット・デメリット
超音波側壁測定装置を扱う主要メーカーは、2社あります。各社ともに装置の特徴やメリット・デメリットがあります。
株式会社光電製作所
出典:KODEN
株式会社光電製作所は、1947年(昭和22年)創業の産業用電子機器メーカーです。当時の海軍技術研究所と逓信省(旧中央官庁)および国際電気通信株式会社を源流とした企業です。
同社の超音波側壁測定装置は、掘削孔の鉛直性や断面形状を正確に測定・表示・記録し、従来困難とされてきた高濃度、高比重の泥水や安定液の中でも、鮮明な記録が得られるのが特徴。壁面エコーとノイズを自動識別する信号処理回路を採用しており、常に安定した記録が得られます。また小口径パイル孔の測定時に障害となっていた発振線エコーの除去回路を新たに採用。スイッチを投入するだけで、発振線エコーを除去が可能です。
一方、同社の弱点として、振動や揺れ、衝撃に対して誤動作(誤検知)を起こすため、複数回の測定が必要です。
東京機材工業株式会社
出典:TKK
東京機材工業株式会社は、1978年に創業して以来、顧客と緊密に連携し、産業機械・資材・設備を支援することで建設機械産業を発展させてきました。
超音波側壁測定装置は、掘削穴の中央に吊るされた送信機/受信機を上下に動かすと、超音波を放射して正確な垂直断面を記録します。これは、高濃度、高密度の泥水やスタビライザーでも明確です。
レンタルが中心なので、メーカーサイドで事前チェックされますが、重欠陥がないか注意する必要があります。
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超音波側壁測定装置の価格相場
超音波側壁測定装置の価格相場は25万円~35万円程度です。超音波側壁測定装置はレンタルやリースのケースもあり、期間にもよりますが5万円~15万円が相場ですが、貸与条件はしっかりと確認するようにしましょう。
超音波側壁測定装置の選び方
ポータブルで使いやすい高性能デジタル超音波探傷器を選びましょう。また機器のメニュー構造やダイレクトアクセスキーなど使用しやすいものを選ぶことも重要です。
機器の正確性などを事前にチェックしたい場合などは、試用期間の有無などを確認するのも重要です。
超音波側壁測定装置のまとめ
今回の記事では超音波側壁測定装置について紹介しました。
- 超音波側壁測定装置とは、超音波を利用した欠陥検出装置
- 超音波探傷法やフェーズドアレイ超音波探傷法などいくつかの分類に別けられる
- 価格相場は25万円~35万円程度
- ポータブル性などを重視した選定がおすすめ
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