今回の記事では「ボールスプライン」の、おすすめメーカーと価格相場について紹介します。
目次
ボールスプラインの種類
ボールスプラインとは、搬送装置や工業用ロボットのアームなどで使用されます。
プライン方向への直線運動だけでなく回転運動も必要な場面で活躍する部品です。分類としては大きく2つに分けられ、以下のような違いがあります。
①有限ストロークボールスプライン
ストローク量が有限のボールスプライン。無限循環より動きが滑らか、構造が無限循環より単純、騒音が小さいなどのメリットがあります。
②無限循環ボールスプライン
ストローク量が無限のボールスプライン。精度は有限に比べて高く、現在多くのメーカーが製造しているタイプです。
ボールスプラインを製造するおすすめメーカー
ボールスプラインを扱う主要メーカーは、20社あります。その中でもおすすめのメーカーを製品と併せて3社ご紹介します。
THK株式会社
THK株式会社は1971年創業、駆動機器を製造する大手メーカー。ボールスプラインは創業当初に開発され、現在世界シェアトップを誇るLMガイドの原点となった製品です。
THKではボールスプラインをラインナップからさらに中トルク型、高トルク型、ロータリー型の3種類に分類。製本機は中トルク型・リベッティングマシンは高トルク型・巻線機はロータリー型などある程度用途別にされています。またロータリー型にはフランジ外周部にギア加工を施したボールスプラインも製造・販売しています。
日本ベアリング株式会社（NB）
日本ベアリング株式会社は1939年創業の直線運動案内機器を製造するメーカーです。生産は純国内生産にこだわっており、高品質を売りにしています。
日本ベアリングは本記事で紹介する3社で唯一有限ボールスプラインと無限ボールスプラインを生産してます。通常の無限ボールスプラインは外筒が円筒タイプとフランジタイプの2種類、有限ボールスプラインは1種類を販売しています。有限は構成部品がオールステンレスなのでクリーンルームでも使用可能です。
ヒーハイスト株式会社(HEPHAIST)
ヒーハイスト株式会社は1962年創業の円筒直動軸受メーカーです。小型リニアボールブッシュの世界トップシェアを誇ります。ミクロンレベルの研磨技術を持っており、レーシングカーエンジンの部品製作も行うほど精密加工技術に優れている企業です。
ヒーハイストでは有限ボールスプラインを製造しています。ストロークが15mm、25mm、35mmの3種類から選べ、15mmのみ高剛性タイプが用意されています。また回転ベアリング一体型のボールスプラインユニットもあり、こちらは標準品の組み合わせより2〜4mm程度省スペース。またメンテナンス時にユニットごと交換できる点もメリットです。
お問い合わせやお見積りのご相談は「お問い合わせフォーム」よりお願いいたします。
ボールスプラインの価格相場
ボールスプラインの価格相場は数万円程度です。
- 無限循環ボールスプラインの円筒形、サイズ 10軸長300mmで 約1万円～
- サイズ60軸長1000mmで17万円程度
有限ボールスプラインはECサイトでの販売がなく、個別問合せとなります。
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ボールスプラインの選び方
無限循環ボールスプラインをお求めの方はTHKがラインナップや仕様の幅が広く選びやすいと思われます。
日本ベアリングも品質が高いため価格・納期等で条件が合えば置き換えを検討しても良いかもしれません。
有限ボールスプラインであればヒーハイスト、ステンレス製をお求めであれば日本ベアリングがおすすめです。
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ボールスプラインのまとめ
今回の記事ではボールスプラインについて解説しました。今回の記事内容を簡単にまとめます。
- ボールスプラインとは搬送装置や工業用ロボットのアームなどで使用される機器
- 「有限ストロークボールスプライン」や「無限循環ボールスプライン」などがある
- 主要メーカーは「THK」を筆頭に20社ほど
- ボールスプラインの価格相場は、数万円程度