物性測定器のおすすめメーカーと価格相場

2023年1月2日

物性測定器(商品・機器)の種類

物性測定器とは、測定物の物質が持つ性質(物性)を数値化する工程で使用する産業用の機械です

  • 機械的性質の「硬度/粘度/弾性/密度/比重」
  • 熱的性質の「熱定数/熱膨張率/熱伝導率」
  • 電気特性の「電気抵抗/誘電率/絶縁抵抗」
  • 光学的性質の「反射率/透過率」

上記のように、その測定種類は多岐にわたります。

気体、粉体の特性測定なども含まれるため性質を調べる測定方法があるためどのような性質を調べたいかによって使用される物性測定器も違うため種類も分類もとても多いです。

ここでは6つの物性測定器を紹介します。

熱伝導率測定装置:

熱伝導率(物質の熱の伝わりやすさ)を計測出来る物性測定器の1つです。

断熱材や保温材の評価などに使用され幅広い試料の測定が可能なものもある装置です。

小型でもち運び可能なものから高精度で大型のものまで種類も多いです。

 

硬さ試験機、硬度計:

固体物質の硬度(固さ)を計測することが出来る物性測定器の1つです。

試料によって非常に安価なものから研究用に使用されるような高精度で高額なものまで幅広くあります。

分光光度計(分光測光器):

光の強さを波長ごとに分けて(スペクトル分布を)測定するための物性測定器の1つです。

溶液の吸収スペクトル、固体試料では透過スペクトルや反射スペクトルなどが測定できます。

測定方式が複数あり、小型で持ち運びが可能なものから据え置き型のものまで多くの種類が販売されています。

レオメーター、回転粘度計:

物質の粘度、弾性などを測定することができる物性測定器の1つです。

どちらも別に取り上げた記事があるのでそちらも参考にしてみて下さい。

ガスクロマトグラフ:

気体、液体の成分分析をすることで試料の物性測定も可能な機器です。

別に取り上げた記事があるのでそちらも参考にしてみて下さい。

密度比重計:

液体の密度、比重を測定することが出来る物性測定器の1つです。

別に取り上げた記事があるのでそちらも参考にしてみて下さい。

物性測定器を製造するおすすめメーカー

物性測定器を扱う主要メーカーは、非常に多くあります。その中でもおすすめのメーカーを3社ご紹介します。

 

英弘精機(EKO)

1927年創業の理化学機器、計測機器などを製造、販売をする老舗メーカーです。

高い精度、技術力があり「直達日射計と全天日射計の校正」と「粘度測定及び粘度計校正」で試験所・構成機関認定ISOを取得しており、技術力、校正能力の高さが証明されています。

こちらは物性測定器の一種である回転粘度計、レオメーターで紹介したメーカーですが、その他の物性測定器についても複数の製品のラインナップがあります。

島津製作所(SHIMADZU)

1875年創業の様々な機器を制作、販売する老舗メーカーです。

 

特にガスクロマトグラフを含む計測機器に力を入れており、国内トップシェアを誇っています。また国内だけではなく海外でも高いシェアを誇っており、今後も大きな成長を期待されているメーカーです。

販売は民間業者だけではなく大学や官公庁の研究機関などにも数多く納品しておりその信頼性、技術は確かなもので海外でも販売を伸ばしているメーカーです。

物性測定器についてはクロマトグラフをはじめ多くのラインナップを取り揃えています。

NETZSCH Japan株式会社NETZSCH Japan K.K.

1873年設立のETZSCHグループの日本の拠点となっている会社で熱分析・熱物性測定機器熱分析をメインに力を入れる老舗メーカーです。

国内外に54もの拠点があり世界の研究機関や企業で製品が使われています。

物性測定器についてもさまざまな製品がありますが、上記で説明したように主に熱物性測定機器に力を入れており、いろいろな対象物の多岐に渡る熱物性を計測できる機器が揃っています。

物性測定器の価格相場

物性測定器の価格相場というのは非常に幅広く、安いものであれば数千円から高いものであれば数千万円、特殊な試料や特殊な測定器になれば数億円になることも考えられます。

 

物性測定器の選び方

物性測定器の選び方としては、どのような対象物のどのような物性を知りたいかを明確にすることで機器は絞られてくるはずです。

その中から必要な機能、計測精度、計測速度などを吟味し価格を含めて検討することで最適な機器を選択出来るはずです。

また物性測定器はその精度が重要になってくるため、価格だけでなく校正が可能な機器かや、信頼できる精度の機器かの見極めも非常に重要になってくるでしょう。

物性測定器のまとめ

  • 物性測定器とは、物質などの特性を数値化するための機器
  • EIKOなどが測定器の製造を得意としている
  • 価格相場は数百万~数億円(測定したいモノにより機器が変わる)